中国の三戦
先日、山口県防衛協会周南支部総会の講演会で、
海上自衛隊第31航空群司令の眞木信政海将補より、中国情勢についてお話を伺いました。
第31航空群は、あの辛抱治郎さんの救難にあたった部隊の所属する基地でもあります。
海上自衛隊岩国航空基地HP http://www.mod.go.jp/msdf/iwakuni/
・中国軍の戦力は、数の上では自衛隊の約10倍と、増大の一途。
・中国が海洋進出する目的は、海底資源の獲得と「海洋強国」による国防強化。
・中国の戦略は「三戦」。
国内外の世論に訴え支持を築こうとする「輿論戦」
敵の軍人や文民の士気を低下させるための「心理戦」
国内法・国際法を利用して軍事行動に対処しようとする「法律戦」
中国共産党は、こうして、戦略的に領土・領海・領空を拡大しようとしているのです。
うかうかしてる場合じゃないですね。
数日後にお会いした、元海上自衛官の方から、兵器の数では中国軍に引けをとっても
海上自衛隊の戦闘能力はAクラス、と伺いました。
米軍もAクラスだが、ロシア軍、韓国軍はBクラス、中国軍はCクラスですと。
日本の自衛隊が、すばらしい能力を保持しているのは世界の軍隊が知るところですが、
今のままでは法律上手も足も出せないので、どれだけ抑止力になっているのか疑問です。
集団的自衛権の問題を、安倍政権が急ぎ過ぎだって言う人もいるようですが、
中国の行動を考えると、急がないと大変な事態になる可能性が高いように感じます。
世界各国を飛び回っている安倍首相が、それを一番感じておられるのではないか、
講演を聞いてそう思いました。