教育勅語(きょういくちょくご)
菊薫る季節となり、今年も崇敬者のN様が丹精込めて作られた菊の花をお持ちくださいました。
本殿東側の祈祷入口付近に飾ってあるので、この時期は七五三に来られる方々の目を楽しませてくれます。
菊の花言葉は「高貴」だそうです。皇室の御紋章として使用されますし、日本国のパスポートにも使用され、国を象徴する花でもあります。
秋の日差しに映える華やかな菊の花を観ると、おめでたい気持ちになりますね。
さて、10月30日は明治23年に「教育勅語」が発布されて130年になります。
全国の神社では、この事を神前に奉告する祭典を行います。当宮では11月1日の月次祭に併せて神前に奉告し、参列の方々と共に「教育勅語」を奉唱することとしています。
明治5年に教育の近代化のために「学制」が定められますが、伝統的倫理道徳に関する教育が軽視される傾向を危惧された明治天皇は、国の教育方針を示すために「教育勅語」を発布されました。そして、天皇自らもこれを実践するとも仰られました。
国民教育の基本となった「教育勅語」は、明治42年には英語、仏語、独語、中国語に訳され諸外国にも高く評価をされたのでした。
戦後は「教育基本法」が施行されて教育の基本方針は移り変わりましたが、純然たる教育訓として現代にも通ずる普遍的な価値を有しています。
教育勅語 十二の徳目
孝 行 親に孝養をつくしましょう
友 愛 兄弟・姉妹は仲良くしましょう
夫婦の和 夫婦はいつも仲むつまじくしましょう
朋友の信 友だちはお互いに信じあって付き合いましょう
謙 遜 自分の言動をつつしみましょう
博 愛 広く全ての人に愛の手をさしのべましょう
修学習業 勉学に励み職業を身につけましょう
智能啓発 知識を養い才能を伸ばしましょう
徳器成就 人格の向上につとめましょう
公益世務 広く世の人々や社会のためになる仕事に励みましょう
遵 法 法律や規則を守り社会の秩序に従いましょう
義 勇 正しい勇気をもって国のため真心を尽くしましょう
人として大切なことは今も変わりません。いや、今の時代こそ見直す必要があるとも言えます。