田ごとの早苗そよぐらむ
5月14日、当宮御神田の御田植祭を行いました。
神田における「イセヒカリ」の耕作は、今年で6回目となりました。
この日は天気も良く日差しが強い日となり、奉仕会の皆さんも汗と泥にまみれての奉仕で
大変だったことでしょう。
例年準備していただいている「ちびっこ田んぼ」の方は、初めての子供ばかりか、
恐る恐るのスタートといった感じでした。
私はいつも、神事を奉仕し、様子を少し拝見しただけで神社へ帰りますが、
今年は神事の後で、「ここでできるお米は神様にお供えするためのもの。
田んぼの神様に早苗をお供えするくらいのつもりで丁寧に植えましょう」とお話ししました。
田んぼの所有者であり神田耕作者でもある内山さんからも、「植える時そっと植えないと
根がしっかり張りませんから」との注意もありました。
心の籠った田植えで、秋には立派な実りが期待できるのではないでしょうか。
この時期に車で出かけると、道端の田んぼにきれいに並んだ早苗を眺めることができます。
まさに、日本の初夏を感じる風景ですね。
「日本列島田ごとの早苗そよぐらむ 今日わが君も御田(みた)にいでます」
歌会始の「苗」というお題に、皇后陛下が詠まれた御歌が思い浮かびます。