重陽の節句
9月9日は「重陽の節句」。
古来中国では、奇数は陽数、偶数は陰数、と考えられていたので、節句の行事は奇数が重なる日に行われます。
9月9日は、陽数の最大数である9が重なる日なので「重陽の節句」と呼び、邪気を祓い、無病息災や長寿を願います。
また、季節的に「菊の節句」や「栗の節句」とも呼ばれており、当宮では、今朝、神前に菊の花と栗をお供えして、お祭りをしました。
さて、改めて調べてみると、日本は世界一の長寿国。
WHO発表の2021版統計では、世界で最も平均寿命が長い国は日本で84.3歳とのこと。男女別では、日本の女性が86.9歳で1位、日本の男性が81.5歳で2位。金メダルと銀メダルです。
わが国には、古来から長寿を願い長寿を祝う儀式や文化が根付いており、還暦・古稀・喜寿・米寿などの年祝いは、大切な節目とされています。
私も、来年にはいよいよ還暦を迎えますので、祝う側から祝われる側になるのかと、ちょっと複雑な気持ちです。
国民皆保険制度、医療の発展と充実、食事や住居の改善などのお陰と、長寿を祝う文化、そして敬老の心・・・
日本が世界一の長寿国であることは、大いなる誇りですね。
その反面、高齢化先進国でもあります。高齢化は少子化とセットで語られることが多いように、少子化対策の遅れが高齢化の課題を一層深刻にしているように思います。
安心して長生きできる国だからこそ、安心して結婚し出産し子育てができる環境をつくり、みんなで長寿がお祝いできる幸せな国が続いていくことを願うばかりです。