疫病退散
当宮の絵馬の原画をお願いしている、イラストレーターの上大岡トメさんから絵葉書が届きました。福ものと一緒に「疫病退散」の文字。今のみんなの願いですね。
この福もの、調べてみると「黄鮒」(きぶな)という宇都宮の縁起物で、疫病が流行した時に黄色の鮒を食べたところ人々が助かったという言い伝えがあるものでした。黄色は魔除けの色でもあるし、心も明るくする気がします。
古来から、疫病(はやりやまい)は度々人々を苦しめてきましたが、先人たちも神々に祈り、人事を尽くしてそれを乗り越えてきました。地域の夏祭りの起源も多くは疫病退散を祈願して行われたもので、その代表が京都の「祇園祭」。夏には水や食物が傷みやすい時期でもあり、夏を無事に越すのが大きな願いでもありました。
今、全国の神社では毎朝のお祭りで「疫病沈静」の祈願を行っています。当宮でも毎朝のお祭りや、各神社の春祭りで祈願しています。
どうぞ、各家庭や会社でも、神棚にまつる神々に、家族や職員の安全と新型肺炎の沈静化を祈りましょう。
先日電話でお話しした大先輩曰く、「コロナで祭りに来るな、会合にも来るな、何でも来るな来るなで“コロナじゃなくてクルナウィルス”じゃ、と言うておる」とのことでした。(笑)
3月、4月と、会合はほぼ中止、外食も自粛で、家と神社の往復(徒歩3分)の毎日。よって、家飲みが増えてしまい、最近夕方1時間のウォーキングを始めました。(いつまでつづくか・・・)
人と会って話す、交流する、集まって楽しむ、ということがどれだけ大切で、有り難いことか、改めて感じているこの頃です。
神社は「神と人が和合する場所」であるのはもとより、神の前で「人と人が和合する場所」でもあります。
一日も早く、みんなが安心して働き、楽しく暮らせる日が訪れ、神と人、人と人が和合する賑わいが戻ってくることを願います。