越前の国へ
神社関係の旅行で、越前の国へ出かけてきました。
2年前に参拝したことがある「氣比神宮」と、初めての平泉寺「白山神社」へ。
越前国一之宮で、旧官幣大社の氣比神宮。 風格ある「氣比の大鳥居」は重文。
本殿には、氣比の大神、仲哀天皇、神功皇后をお祀りする。
宮司さんは山口県周南市鹿野の出身というご縁もあります。
「桃太郎人形」を連れて帰る。 本殿の彫刻のひとつで日本最古の桃太郎像とか。
「北陸道総鎮守」の氣比神宮の社領は、福井県のみならず新潟県にも及んでいたようです。
よって、大鳥居の用材は社領であった佐渡島から切り出されたとのこと。
大陸から畿内への玄関口であったこの地は、交通の要所として繁栄したそうであります。
信仰の山「白山」。 標高2700メートルの白山は女神、伊弉冉(いざなみ)を祀る。
開祖「泰澄」(たいちょう)はここから登って白山を開き、下ってここに神社を建てました。
泉の中の石の上に白山の神が現れたと伝わる神秘的な御手洗池(みたらしいけ)。
この由来から「平泉」(ひらいずみ)と呼ばれることとなる。
二の鳥居には「白山三所権現」の扁額があり、雪から守るために屋根がついている。
三所とは、本社、別山社(べっさんしゃ)、越南知社(おおなんちしゃ)の白山三社。
拝殿は中世には四十五間あったという大規模なもので、当時の礎石も残っている。
杉木立と苔むした境内。 幽玄な景観は別世界にいるような心地になる。
本社は総欅づくりで、昇り竜・降り竜の彫物を始め多くの彫刻で飾られている。
冬には2メートルもの積雪があるため、周りには「雪囲い」用の柱が立てられていた。
石川県、福井県、岐阜県、富山県にまたがる白山。
車窓から見た白山の頂には残雪がありました。
この山が古代から信仰されてきたのがわかるような美しさでした。
参道の杉木立の大きさ、九頭竜川から運ばれた石畳や石垣の数、青々と苔むした境内、
白山の神が現れた御手洗池・・・
山岳信仰、神仏習合と様々な顔を持つ白山信仰の神秘さを肌で感じることができました。
最盛期には、48社、36堂、6000坊の一大宗教都市だったという平泉寺。
昨年、開山1300年を迎えた今も、訪れる人の心を癒す聖地でした。