マレーシアへ その二
16日朝、天候は小雨。
白衣に白袴を着て、ビンツルのホテルからサラワク工業団地へと車で出発。
昨夜からの雨で道路が水没したところもあり、一同現地の様子が気になりながらの
道中でした。
建設現場のテントに到着してすぐ、立派な枝振りの常緑樹を目にしました。
昨日、「神籬」(ひもろぎ)用の常緑樹を、もっと大きな枝振りのものに
変更してほしいと、リクエストしていたのですが、見事に思い通りの常緑樹が
用意されていて感激しました。
現地の常緑樹で立派に出来上がった神籬(ひもろぎ)
遠く日本の高天原より神様をお招きする「神籬」。
祭事の中心となるものだけに昨日から気になっていたのですが、現地スタッフの方が
苦労して準備して下さったことで、奉仕する私の気持も一層高まった次第でした。
準備を終えた祭場
玉串も地元で準備して頂いたものです。
榊に似たものをと、ずいぶん苦労されたとのこと。
魚も地元で準備。鯛のように赤い魚を探されたとのことでした。
川魚の「タリピアン」であると、祭典後昼食した中華屋さんの水槽で判明。
開式の頃には雨も上がり、施主ならびに施工関係者の思いのこもった安全祈願祭は、
この日無事に終了しました。
祭典奉仕のためにやって来た、私と権禰宜、そして徳山からご一緒して下さった
施主企業のお二人と、無事お祭りが終えられ心から安堵した次第でした。
また、祭典が無事にそして心を込めて奉仕できたのも、現地スタッフの方々が
一生懸命準備して下さったお陰だと心から感謝しています。
多くの人が心を寄せてお祭りを奉仕する。
そして、お祭りによって人の心が通い合う。
そんなお祭りの原点を、マレーシアの地だからこそ、体験できたような気が
今ふり返るとしています。
それから、祭典終了後にマレーシア人スタッフの方々が祭壇を興味深く見られたり、
記念撮影されたりする姿を見て、とても嬉しく感じました。
今日、現地スタッフの方から御礼のメールが届いたのですが、その中に
「神事の日以来、日本人スタッフは質問攻めにあっています」とありました。
イスラム教徒の多いマレーシアですが、信仰心があるからこそ他宗教の神事にも
興味が湧くんでしょうね。
神事がマレーシアの方々にとって、日本を知ってもらう良いきっかけとなった
ならば、これもまた幸いですね。