しめ縄づくり
神社の社殿や鳥居には、神様の存在を示すように「しめ縄」が張られています。
しめ縄は、秋の収穫を終えた稲藁を、左綯いに編んで縄をつくります。
先日から、しめ縄づくりが始まりました。
藁の外側を取り除く
細い束をつくっていく
当宮では、毎年、久米の内山様の田んぼから藁を頂いていますが、
しめ縄用にと手作業で、長い藁のまま頂戴しています。
例年は、2,3人の奉仕者で行っていたしめ縄の作業ですが、
今年は、有志の方が新たに8名参加してくれました。
実は、内山様のご厚意で、来春から田んぼの一部を当宮神田とし、
伊勢の神宮ゆかりの「イセヒカリ」を作ろうと計画しています。
よって、お田植祭や抜穂祭など、神田での奉仕をしてくれる有志を募ったところ、
8名の方が集まってくれました。
そしてこの日も、しめ縄づくりに初参加してくれたのです。
先輩の指導の下に、熱心に奉仕してくれました。ありがとうございました。
次回は、しめ縄を綯う作業を行う予定です。またよろしくお願いします。
さて、この「しめ縄」の起源は、神話の「天の岩戸開き」にあります。
天の岩戸に隠れた天照大御神を、神々は苦労して岩戸から出すことができますが、
再び戻られないようにと、その岩戸に縄を張りました。
これが、しめ縄の始まりといわれます。
また、縄の形は「雲」を表し、垂れた紙が「雷」を表して、雨による豊作を願う
意味があるともいいます。
神々の恵みによって育ったお米を初穂として神前に供えるのみならず、
稲の藁をもしめ縄にして神前に奉納し、豊作への感謝と祈りを捧げる。
しめ縄にはそうした願いも込められています。
米作りと神さま、米作りと日本文化は、深いつながりがありますが、
現在社会ではそれを感じる機会がなかなかありません。
神田での米作りや、社殿へのしめ縄奉納を通じて、お米と神さまについて、
それを感じたり、知ってもらうことができればと、大いに期待をしている次第です。