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自然への恐れ

このところ毎年自然災害の続く日本列島。今年は被害の無い年をと祈っていましたが、豪雨による川の氾濫や土砂崩れなどで多くの人命と財産が奪われる事態となっています。

被害に遭われた方々を心からお見舞い申し上げる次第です。コロナ禍に追い打ちをかけるこの惨事に、何とも言葉にできない心境です。

古来、この時期の豊富な雨は日本列島に多くの恵みを与え、豊かな森を育みきれいな水をもたらしてくれます。その一方で、氾濫する水をどう治めるかという「治水」は、今も昔も変わらぬ課題です。

出雲神話の「八岐大蛇(やまたのおろち)」は、川の氾濫を大蛇に例えスサノヲノ命が治水によって民を救ったという話しではないかという説もありますし、稲作によって定住するようになって以来水を求めて領地を奪い合うこともあったり、戦国時代の武将たちが領地を豊かにするために治水に力を注いだという歴史も数多く伝えられています。

近代には、ダムの建設によって治水するようになり、ダムや護岸整備によって昔は用心して住まなかった地域にも人々が住めるようになったという恩恵もある反面、防災工事による安心がかえって被災を招くことも考えられるという指摘もあります。

さらには、経済優先の中で林業や農業への対策が置き去りにされ、元々治水能力を持っていた山間部の森林が荒れ、農村部の田んぼが減った影響も大いにあるとも言われます。

一般的にこうした豪雨は地球温暖化の影響ではないかと考えられていますが、本当に地球は温暖化しているのか、温暖化しているとすればその原因は何なのか、真実は未だ不明というのが現実のようで、自然の存在はあまりにも大きく自然の力は人智を越えたものであるが故に、それをある程度予知や想像することはできても、解明することは不可能なのかもしれません。

自然の働きは大きな恩恵をもたらすと共に甚大な災いももたらす、それを体験しながら先人たちは自然に対して謙虚に向き合いました。自然を尊び、自然に感謝し、自然を恐れて生活し、自然は神でありその働きは神々の仕業であると、感謝と祈りを捧げ神祭りを行ってきたのです。

毎年自然災害が起こるたびに、「災害への恐れ」を感じるだけでなく、もっと「自然への恐れ」を感じよ、という警告なのではないかと感じます。

自然の猛威を思い知らされる今、これまでの常識を超えた「自然への恐れ」という視点で、これから先を考えることも大切なような気がしています。

 

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